始めてみよう不動産競売 【その7 残置物処理編】

こんにちはなまずです。昨晩今シーズン初なまずゲットで活性がだいぶあがってます(笑)2週間前までは姿すら見えなかったのに不思議です。

前回はやっかいな『占有解除』ついて書いてみました。今回は晴れて占有解除がおわってから行う作業の第一歩、残置物処理について書いていきますね。

この記事でわかるとこと
☑残置物とは?

☑不動産競売における残置物

☑残置物の処理方法と金額

こんな事がわかりますのでお付き合いくださいね!!

そもそも『残置物』とは?

残置物とは?

物件を占有していた入居者が退去の際に残していった私物(家具・生活用品・ゴミなど)です。一般流通不動産や賃貸物件においては、売主・入居者が退去する際に残していった私物。競売物件においては、競売物件の占有者が退去の際に残していった私物(動産)です。

不動産投資を既に始められている方は、退去の際の残置物処理で困ったことがあるかと思います。

一般流通不動産売買ですと、あまり残置物がある物件を目にすることはありません。

ですが競売不動産ですとほぼ必ずついてくる問題となります。

ちなみにですが、動産や私物なのでこちらからみてゴミっぽそうでも『ゴミだから残置物じゃねーなww』とかならないのが厄介な点です(明らかにゴミでない場合を除く)

競売不動産における『残置物』

不動産競売では、落札後に残金を裁判所に納付したその日の24時より法的に物件が自分名義となります。

ここでのポイントは、例えば戸建てとその土地を落札したケースを例にしますと建物と土地の名義のみが自分のモノになるのです。ということは、残置物があった場合その所有権は自分でなく債務者(もしくは占有していた人)のものであり勝手に処分できないのです。

所有権が自分でないものを処分した場合、訴えられるリスクがあります(例えば、あのBOXの中に1000万円がはいってたんだ!!とか)。大部分は生活ゴミや引っ越し費用がなくそのままにしているモノなので、訴えられる可能性は少ないとは思いますがゼロではありません。

その為に残置物がある場合の鉄則は『占有者から残置物放棄同意書』を取り付ける事です。

もしくはリスク覚悟で勝手に処分(任意解除)を行います。

一度だけ債務者と連絡がとれず任意解除を行いましたが、現在にいたるまで訴えられてません(笑)

具体的な残置物をイメージできるよう、例をあげときますね

競売でよく見る残置物
☑照明類

☑生活家電や生活用品

☑クーラー等

☑靴箱や家具

☑事業をやってた方が残した事業系ごみ

こんな感じで、生活したいた姿のままで残っている場合も少なくありません。というのも競売にかかったということは資金繰りも厳しく、不要物をきちんと処分して引っ越すという作業があまり行われないのが現実と感じています。

入札する前の残置物確認方法と残置物ありなしのパターン

競売では内見というシステムが事実上ありません(実はあるんですが、債権者の同意が必要になるなど現実的には不可能)。ですので入札する前にある程度は残置物の量を把握しておく必要があります。

手がかりは三点セットの執行官の意見・写真から判断と現地調査で敷地外から確認できる範囲をチェックするといった事くらいです。

残置物がない場合

区分や戸建てともに残置物がないパターンもあります。三点セットの写真をみても残置物が見当たらない、もしくは執行官が『残置物は(ほとんど)みあたらない』と表記している場合です。

この場合は残置物処理をすっ飛ばして作業を進められます。

写真でみても残置物ないとハードルがさがるので、転売向けになりやすく競争が高くなる傾向にあります。

残置物がある場合

ほとんどの落札した物件には残置物があると考えましょう。

残置物があった場合の対応方法は以下の通り

残置物対応パターン

①債務者にすみやかな処分を依頼(たぶんできない、お金がないから)

処分ができないなら残置物放棄同意書のサインをとる、その際『一部は親族のだ』などと厄介な事を避けるために、室内のモノは債務者本人のモノと認めさせたうえで同意書のサインを取るのがポイント

③債務者が見つからない、もしくは交渉しても同意書をもらえない場合は強瀬執行を行う

④強制執行の時間とお金を考え見て、任意解除しても訴えられるリスクは少ないと判断した場合、任意解除を行い自己責任で処理する*この場合は開錠から残置物の確認まで第三者を連れていきビデオ録画する事で証拠を残しておくべきです

実際に残置物を処理してみよう!

まずは開錠して物件に入る

鍵を債務者から貰っている場合は、そのまま開錠します。鍵が入手できなかった場合は、現地に鍵屋さんをよんで開錠してもらいます。

その際に鍵屋さんによっては身分証明書と物件の所有権を証明するものの提出を求められる可能性があります(残金納付書とか更新された謄本)。鍵屋さんに電話する際に確認しておきましょう。

金額は業者によると思いますが、¥15,000から¥20,000くらいだと思います。

残置物の量の把握

物件にはいったら、さっそく物件の状態と残置物を確認します。

自分だけで処分できるようなら、その自治体のゴミ持ち込みルールを確認し処分します。

量がある場合は、残置物処理業者や便利やさんをたのんで処理してもらいます。

Twitterランドでは、山のような残置物を頑張って処分されている方もたくさん見受けられます。自分で時間をかけてやるか、業者を使って短期間で終わらせるかはその人の財務状況次第だと思いますので一概にどちらが正しいやり方とは断定できません。

わたしはもやしっこで体力もないので、2往復で処理しきれないと判断した場合は業者に任せることにしています。

残置物処理業者を探す

業者の探し方

この写真は、実際に落札した戸建ての残置物です。ほかの部屋も同じくらいのボリュームでした。3人家族が35年生活した品物がそのまま残っているイメージです。

これを見たと『よし!自分で片付けよう!』とは一切思いませんでした。

残置物処理業者の探し方
①落札したら処理業者からDMが沢山届く

②タウンページで近くの業者にコンタクト

③ジモティーやくらしのマーケットで探す

④リフォーム業者が対応できるなら一緒に任せる

これくらいのパターンがあると思います。

わたしがよくやるのは、①の落札後どこからともなく来るDM業者とタウンページで探した業者と暮らしのマーケットで探した業者4、5件に相見積もりを出させてジャッジします。

こんな言い方をすると問題かもしれませんが、リフォーム業者と違って単発の関係性なので相見積もりガンガンで問題ないと考えてます。

 

①のDM業者は、裁判所が強制執行する際に作業している事が多く競売残置物対応に慣れています。

②のタウンページからですと、色々な処分業者がでてくるので競売で落札した戸建ての残置物処理が対応できるかどうかを確認してから見積もり依頼かけます。

③は結構便利屋がヒットするのですが、安いといってるわりに割高だった記憶しかありません。

私が考えるポイントですが、この業界は結構『後だしじゃんけん』が多く、他の金額が安ければ、そちらに合わせますが常套手段です。見積もり依頼時に、金額は一発勝負で判断する旨を釘さしています。

ジモティーへのアクセスはコチラから。圧倒的に安い業者が見つかる可能性がある反面、ババを引く可能性もあるスリリングなチョイスですww。

暮らしのマーケットのアクセスはコチラから。ジモティーよりはリスキーではないですが、その分割高になります。

業者探しの際の注意

廃棄物処理にはマニュフェスト制度というものがあります。

マニフェスト制度は、産業廃棄物の委託処理における排出事業者責任の明確化と、不法投棄の未然防止を目的として実施されています。産業廃棄物は、排出事業者が自らの責任で適正に処理することになっています。その処理を他人に委託する場合には、産業廃棄物の名称、運搬業者名、処分業者名、取扱い上の注意事項などを記載したマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して、産業廃棄物と一緒に流通させることにより、産業廃棄物に関する正確な情報を伝えるとともに、委託した産業廃棄物が適正に処理されていることを把握する必要があります。

引用 財団法人 日本産業廃棄物処理振興センターHPより

ようは処分したものが正規のルートで産廃処理されたかを証明するエビデンスです。厄介なのは、残置物が不法投棄された場合、投機した業者はもちろん残置物を出した本人も責任がとられます。(とられると認識、ソースは自分ww)

先に書いた①のDM業者はほぼマニュフェストを用意します。他のジモティーなどで探した便利屋さんなどはまずないと思います。この点の法律的にはグレーかと思いますが、自信の判断だと思います。量がそれほどでもなければ、『ちゃんと処分するだろう』前提で便利屋さんに任せてもOKだとおもいます。

写真を出した物件では、量が2トントラック9台分?(忘れた)くらいあったのでマニュフェスト出してくれる業者にしました。

相見積もりの重要性

業者 見積もり金額 コンタクト方法
A 489,000 DM
B 165,000 DM
C 520,000 タウンページ
D 379,000 ネット検索
E 420,000 暮らしのマーケット

これは先ほどの写真の残置物を処理した際に見積もった金額です!!

B社みてください、激安ですよねww他の業者から「その金額は不法投棄してるんじゃね」ってスゲー脅されましたが、HPで会社を確認するとまともそうなのでB社にまかせました。

仕事は問題もなく、マニュフェストも貰えました。あとで営業担当にきいたら、営業的にお腹がすいてたのと近くの物件をやる予定があったので一緒にやりたかったとの事でした。

これはちょっと極端な例だとおもいますが、相見積もりは必ずしようと肝に銘じました。

ちなみに残置物の量ですが、2トントラックで7台から9台分くらいだったと記憶してます。

あわせて読みたい

業者に依頼する時の注意

まずはキーボックスを設置して業者がいつでも残置物確認できるようにしておきます。

最初はこれやらないで立ち会っていたのですが、時間が結構かかるので業者さんに勝手に入って確認してもらうのが効率的です。業者さんもそのスタイルに慣れてますので問題なしです。

また処分して欲しくないモノを明確にしておきましょう。おすすめは処分して欲しくない対象物に養生テープをはり『処分しないで!』と書いておきます。

これは、営業担当に『これとこれは残しといてくださいね!』といったところで現場の人にどれだけその情報が届くいてるか心配だからです。

私はテープ貼りを実施する前に「TVのブースター」と「靴箱」を捨てられ地団駄踏みましたww

カーテンレールや照明、靴箱も残置物に含まれるので残したい場合は予め言っておいてくださいね。

メルカリで販売できるかもしれない

残置物で処理する前に売れるモノがないかチェックしてみましょう。

私はせどりをかじっているので、メルカリやAmazonで販売できるものならそちらで売っています。ブックオフやハードオフにもっていっても現金化できますが、二束三文でブックオフの利益の為に体力つかってるみたいで嫌なので今はやってません。

写真をつかった物件には、子供部屋が2部屋ありゲーム関係・AKB関係のモノは山盛りで結構な額で捌けた記憶がります。家具なども使えるようなら、そのまま家具付き物件で賃貸にだしても面白いかもしれません。

 

今回は以上になります。残置物処理業者さんが入ると、近隣住民に方が不快に思う可能性もあります。よいタイミングなので、挨拶と同時に残置物処理業者が作業しますと一声かけておいた方が無難です。

ちなみにわたしは3000円以上の菓子折りをもっていくタイプです。厄介そうな方には、仲が良くなるまでお歳暮送り続けますww

お付き合いありがとうございました!!

 

 

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