こんにちは、なまず大家です。
去年に落札した神奈川県内の戸建てについてお話します。
結果から申し上げますと、すでに入居者さんがついて表面利回り24%でまわっている私からすると素晴らしい結果にしあがりました!
目次
物件のスペック
対象物件のスペックはこんな感じです!!
✅築36年3LDK 駐車場軽1台
✅家の状態は下の上、雨漏れなど致命的なのはなさそう
✅もちろん所有権で境界等の問題はなし、素直は接道状況で再建築も可
✅工業地帯の中にある集落、客付けは予断を許さない
✅急傾斜地崩壊危険区域
✅基準価格は180万円
✅期間入札3回目!!
『なんだよ!神奈川神奈川煽っといて、〇〇町かよ!!〇〇町と〇柄は神奈川とは認めない!!』という皆様方のつっこみは真摯に受け止めつつ先へ進みますね。
ぱっとみ、神奈川県内の物件にしてはずいぶん基準価格が安いなくらいの感覚でした。競売で相場より安い基準価格だと大体は”所有権でなく借地権””持ち分が全部ない”などがありますがこのへんはクリアしていました。
問題は何故、期間入札3回目なのか?という事です。
これは何を意味するかというと、競売は一定期間の期日を区切って行うのですがなんらかの事情で最高価買受人がきまらないとお流れになり、期日をあらため後日にまた入札を行います(その際価格も見直されます)。
ですからこの物件はなんかしらの事情で2回もお流れになった物件となります。不動産鑑定士の物件価格設定が高すぎたのか?やばい事情があるのか??きになりますよね
原因は『占有者』に問題あり物件
3回目になった原因ですが、「占有者」(=この戸建てを競売にかけられた債務者)に問題がありました。
三点セットの陳述書から、担当執行官がその事を伝える為にリアルな記述をしています。
②占有者にといかけても朦朧とし、答えがかえってこない事があった
③急に暴力的な言葉遣いになる事がいくどかあった
④安全確保の為に警察に同行してもらい聞き取り調査をした
⑤付近の住民の聞き取りから、深夜に大声で叫ぶなどの行動があったと聞き取りをした
などとガクブルな内容てんこ盛りでした!察するに、なんらかの精神疾患ではないかと想像されます。
ですので占有者の状況と立地や価格などをみて、入札希望者がいなくて3回目にいたった物件だったのです。
なまず氏は何故そんな物件に入札したのか??
入札理由
わたしは占有解除のプロではなく、競売経験も数戸であり修羅場をくぐったわけではありません。ほんの軽い気持ちで入札したんです。この時のなまず氏の気持ちってこんな感じです。
と物件欲しいモードが故の『競売入札high』になっていた感が見受けられますね。
入札金額は最安値ぎりぎりの150万チョイにしました。この時はどうせ落ちないと、現地確認もおこなわずノーマークでした。
入札結果
みごとに最高価買受人になりました!しかも2番手から1万円差という競売をやるものにとってはこれ以上になり理想な落札金額でした。
ですがなまずは当時追いつめられてました。
と準備不足もあいまって狼狽しておりました。裁判所へ情報収集の結果、占有者は36歳と思った以上に若手でした。
いざ現地へ!
ピンポン実施
覚悟を決めて、初めての現地へ向かいました。屈強そうな友達を数名連れていこうかと思いましたが、万が一事件とかにまきこまれたら申し訳ないので一人で行くことにしました。
『ピンポーン ピンポーン・・・・』
何度ピンポンしても反応がありません。裏庭にまわって様子をみましたが、家財道具はあるのでもぬけの殻というわけではありませんでした。
いろいろ捜索していると、お隣さんが現れ教えてくれました
『●●さんなら、数ヶ月前から姿みなくなっててもう帰ってきてないみたいだよ』というものでした。暴力的な人と会わなくて済んだのでほっとしましたが、残置物問題があるのでコンタクトする必要がありました。
しかたないので、置手紙をのこして立ち去りました
次の日電話が!!
なんと次の日に、占有者のお母さんから電話をいただきました。
電話によると、息子は精神疾患をわずらっており症状が悪化したので数ヶ月前から入院していて退院のめどがたってないとのことでした。
幸いにお母さんの電話対応は良識ある対応だったので、今後の対応についてはお母さんと打ち合わせ対処する事ができました。
結果としては、お母さんに残置物撤去をお願いし無事退去完了でした。市役所の福祉課の担当にも確認しましたが、福祉課としても競売がなされた自宅にそのまま返すという判断はできないので対応をご両親と協議するとの事でした。
その後の流れについて
リフォームして客付け
お母さんがしっかり残置物撤去を行ってくれたので、その後の展開は容易でした。100万弱でリフォームを実施し、愛川町全部の賃貸業者を網羅して賃貸募集お願いしコロナ初期だったので多少は苦戦しましたが無事客付けできました。
暗い雰囲気だった戸建ても、外壁を綺麗にしたのとお子さん連れが入居されたので今ではキラキラした感じになっており、不動産投資名利につきる再生結果で大変満足しております。
今回は結果オーライだっただけかもしれない
結果として、利回り20%を超える物件に仕上げられたのですが色々課題がのこりました。
②場合によっては強制執行ができないパターンがある
③占有者からの逆恨みで自分や家族の安全が脅かされないか
特に③は頭痛いです。落札者である私の情報は登記簿とればすぐにわかります。これを考えだしたら、競売自体できなくなりますがちょっと競売用にバーチャルオフィス住所の法人が欲しいなっておもったりしました(笑)
これはあくまで競売の一例です。競売をやろうとしている方の参考になればとおもいます。こんな物件かってやっと20%越えかー、と思う方も沢山いるかもしれません。競売は数ある不動産投資の中の一つにすぎませんので、参考にしていただければ幸いです。ちなみにワタクシの投資目線は理想は20%超えで、17%以上でも検討する。ただし積算評価を重視で、といったスタンスです。
だらだらと長い文章、お付き合いのほどありがとうございました!!
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